電磁波⑦

 マイクロ波は、電波の中では周波数が大きく、波長が短い領域です。
 周波数が大きい電波ほど、一定時間で多くの情報を送信することができます。一方、波長が長い電波ほどよく回折する(障害物の裏へ回り込む)ので、波長の短いマイクロ波はあまり回折しない電波です。

 この性質から、マイクロ波は地上波には使われず、衛星放送に使われています。地上波では、基地局から各アンテナへ電波を届けるため、よく回折する必要があります。ですので、波長が長い領域の電波を使うのです。しかし、衛星放送の場合は遮るものが少ないため、あまり回折しないマイクロ波でも届きやすいのです。
 なお、衛星放送のマイクロ波の出力は100 W前後と弱いので、パラボラアンテナを使ってマイクロ波を一点に集めて受信しています。

 マイクロ波の用途をいくつか紹介してきましたが、他にも「地中の空洞探査」や「地雷探査」にも、マイクロ波は利用されています。








 地中に空洞や地雷があると、マイクロ波が反射します。それを検知することで、空洞や地雷を見つけることができるのです。日本でも陥没事故が起きていますが、空洞を探査することでこれを防ぐことができます。また、地雷除去にもこの技術が欠かせません。




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