三相交流

 アラゴの円板を応用したものに、誘導モーター(インダクションモーター)があります。これは、三相交流を利用するモーターのことです。





 まずは、三相交流について説明します。三相交流とは、それぞれ周期の3分の1ずつタイミングがずれた、3つの交流のことです。





 日本の送電は、三相交流で行われています。これは、三相交流を発生させる発電機や、三相交流を利用するモーター(次回説明)の効率がよいことなどが理由です。
 また、本来ならば一相ごとに行きと帰りで2本の電線が必要なのですが、三相交流ではどの瞬間でも常に電流(電圧)の合計が0となっているので、帰りの分の電線は不要となります。つまり、3本の電線だけで送電できるので、同じ電力を送るには単相交流よりも電線の数が少なくてすみます。これも、三相交流の大きなメリットです。
 一般家庭で電気を使用するときは、三相交流から一相分だけを取り出して使います。つまり、家庭で使う交流電流は単相となります。





 しかし、工場などへは一相だけ取り出すのでなく、三相すべてをそのまま送ります。そうすれば、電流の通り道が多くなって、大電流を使用することができます。

 この三相交流を利用するのが、冒頭で紹介した誘導モーターです。次回はこれについて説明します。




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