電子体温計

 電子体温計には、サーミスタを利用しています。サーミスタとは、温度が変わると抵抗値が大きく変化する抵抗のことです。







 体温によってサーミスタの温度が上昇すると、抵抗値が変化します。すると、電子体温計の中の回路を流れる電流値も変化します。これを読み取ることで、体温を測ることができるのです。

 しかし、1つ問題があります。それは、サーミスタが体温と同じ温度まで上昇するには、10分ほどの時間がかかってしまうということです。
 10分もかけて測定するのはたいへんです。そこで、実際には1分くらいだけ測定し、その後の温度上昇は予想で求めています。温度上昇の予想には、次のようなグラフを利用しています。








 昔は水銀温度計を使っていましたが、割れやすい上に水銀は有害で、測定時間も長くかかりました。温度上昇を予想で求める電子体温計のお陰で、測定がとてもラクになったのです。

 ちなみに、体脂肪計でも抵抗値の違いによる電流値の違いを読み取ることで、体脂肪率を測定しています。
 測定時には、微弱な電流を身体に流します。ここで、筋肉は水分を多く含むため電気抵抗が小さく、水分を含まない脂肪は電気抵抗が大きい、という性質があります。そのため、電流値から脂肪の量を推定できるというわけです。




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