地球の内部②

 昔は人工的に磁石を作ることはできませんでした。人工的に磁石を作れるようになったのは、20世紀に入ってからです(これについては、別途記事をアップする予定です)
 しかし、人工的に磁石を作れるようになる前も、(特に大航海時代は)方位磁針など、人類は磁石を利用してきました。それらの磁石は「天然磁石」です。「天然磁石」とはどのようなものでしょう?

 「天然磁石」とは文字通り、「天然に」つまり「自然に」作られた磁石のことです。
 天然磁石のもとになっている物質は、主に磁鉄鉱など「鉄鉱石」です。これは初めから磁石だったわけではありませんが、雷で生じる強力な磁場など、自然現象によって次のように磁化されていきました(雷=電流なので、磁場を生じます)。もちろん、長い年月がかかっています。








 また、火山から噴出したマグマが冷え固まって火山岩になるときにも、地球磁場によって上と同じような仕組みで弱い磁石となります。

 雷など自然現象によって磁化された天然磁石が見るかるとき、その磁力の向きはいろいろです。しかし、地球磁場によって磁化された天然磁石が見つかるときには、その磁力は地球磁場と同じ向きに揃っています。
 ということは、地球磁場によって磁化された岩石はすべて向きが揃っていそうですが・・・実は、岩石調査から面白いことが分かりました。
 それは、現在の地球磁場と逆向きに磁化された岩石の発見です!ということは・・・そう、その岩石が磁化された当時、地球磁場の向きは現在とは逆向きだったということが分かるのです。

 年代別の岩石の調査から、過去に何度も地球磁場は逆転してきたことが分かっています。近いところ(と言っても大昔ですが)では、約100200万年前の期間、約350500万年前の期間は、地球磁場は現在と逆向きだったことが分かっています。
 原因は完全には究明されていませんが、地球内部を流れる電流が現在と逆向きだったことが分かります。




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