キュリー温度

 磁石を高温にしていくと、ある温度で磁石の磁力が消えてしまいます。この温度を「キュリー温度」と言い、値は磁石の種類によって異なります。
 例えば、鉄のキュリー温度は769℃です。ですので、例えば磁化されて磁石にくっついている鉄釘も、769℃を越えると磁石から離れてしまいます。
 放射線の研究などで有名なキュリー夫妻の、夫の方(ピエール・キュリー)が発見したために「キュリー温度」と言われています。

 この“ある温度になると磁性を失う”という磁石の性質は、感温センサーに利用されています。電気炊飯器を例に説明します。

 炊飯器の釜底には、フェライト磁石が取り付けられています。炊飯スイッチを押すと、その下にある別の磁石がフェライト磁石にくっついて回路がオンになるので電流が流れ、炊飯を始めます。







 そして、炊飯が終わると釜の中の水分が少なくなるので、釜底の温度が上がってフェライト磁石の温度も上がります。そして、フェライト磁石がキュリー温度に達すると磁力が消えるので、磁石が離れて回路がオフの状態になり、電流が流れなくなるのです。







 

 


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