超電導電磁推進船

 
 日本で開発された世界初の電磁推進船である「ヤマト1」は、1992年に進水して海上航行実験に成功しました。質量185トン、全長30 m、幅10.39 mという大きさのアルミ合金製の船で、最大速度は約15 km/時ほどです。現在は、神戸海洋博物館に展示されています。
 電磁推進船とは、どのようなものなのでしょうか?次の図で説明します。








 この図は模式的なものですが、ポイントは海水中に磁場を加えることと、海水に電流を流すことです。
 電流は磁場から力を受けます。この図の場合は、左向きの力です。







 このとき、船の内部にある水は左向きに押し出されます。しかし、船と水とを合わせた全体の運動量は最初の0のまま変化しません(外力を受けないので)。よって、船は右向きに動き出すことになるのです。







 このような仕組みで推進力を生み出す船が、電磁推進船です。

 なお、この推進船は超電導コイルを利用して強力な磁場を発生させているため、「超電導電磁推進船」と呼ばれます。




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