日傘

 前回説明したように、太陽から降り注ぐ光(電磁波)のほとんどは赤外線・可視光・紫外線です。その中で一番振動数が大きい(=エネルギーが大きい)のは、紫外線です。
 エネルギーが大きい紫外線は、日焼けを起こし、皮膚がんを起こす危険性も指摘されています。それを防ぐために日傘をさすことがありますが、実は日傘には紫外線を避ける効果がそれほど期待できないそうです。それは、振動数が大きい紫外線は波長が短く、空気中で最も散乱されやすいからです(「昼間の空が青く、夕日が赤い理由」参照)

 私たちは外出しているときに紫外線を浴びますが、その約80%は空気や地面などによる散乱光です。直射で浴びるのは20%ほどに過ぎないのです。
 それに対して、波長が長い赤外線や可視光は、ほとんど直射で浴びます。

 このため、日傘によって赤外線や可視光はかなり防げますが、紫外線予防の効果は限定的です。日傘は、日焼け予防というより熱中症予防に効果的と言えるかもしれません。




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