色が見える仕組み

 身の周りにあるものを見てみると、それぞれに色を持っています。それは、それぞれの物体が放つ(反射する)光に色がある、ということです。
 今回は、物体が色付いて見える仕組みについて、詳しく考えてみたいと思います。

 色について理解するためには、まずは補色について知っておく必要があります。次の図(色相環と言います)を見てください。






 図中で向かい合わせに位置している色同士は、補色の関係にあります。補色の関係とは、合わせると白色になるペアのことです。例えば、黄色と青紫色の光が合わさると白色光になります。
 よく、全ての色の光が合わさると白色光になると言いますが、もう少し詳しく説明すると、





 というように、補色同士で白色を作りそれ以外の色が残らないため、白色になるのです。

 では、全ての色が合わさった白色光から赤色の光だけが欠けたら、何色になるでしょう?







 この場合、青緑色の光以外は補色同士で白色となるので「青緑色+白色」となり、結局青緑色に見えます。
 つまり、何か青緑色に見える物体がある場合、それは赤色の光を吸収する物体なのです。






 身の周りに自ら光を発する物体はあまりなく、ほとんどの場合はその物体で反射された光を見て、私たちはその色を認識します(だから、暗い状態では色は見えなくなります)
 自ら光を発する物体の場合、例えば青緑色の物体は青緑色の光だけを放出しているというパターンがほとんどです。






 しかし、自ら光を発しない物体の場合は、赤色の光を吸収するというパターンがほとんどなのです。もちろん、青緑以外の色の光を全て吸収すれば青緑色に見えますが、そのような物体はほとんどないでしょう。






 長くなりましたので、次回に続けます。




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