海底ケーブル

 光の全反射を利用して、情報を損失を最小限にして遠方へ伝えるのが、光ファイバーケーブルです。
 光ファイバーケーブルは国内だけでなく、海外とのネット通信、テレビ中継などにも利用されます。
 この国際間の通信に使うケーブルは、普段私たちが目にする機会はありませんが、海底に敷かれています。現在では、国際通信の99%以上が海底ケーブルによって行われています。昔は衛星中継中心でしたが、上空36000 kmにある静止衛星を利用する衛星中継では時間のずれが大きいため、光通信に移行してきたのです。

 光通信は高速で行われています。光ファイバー1本で、3840 Gbps(ギガビット毎秒)という速さです。例えばDVD1枚の容量は4.7 Gbyte37.6 Gbit(1 byte8 bit)ですので、光ファイバー1本でDVD100枚分の情報をたった1秒で送ることができるのです。
 
光ファイバーが何本か束になったのが光ケーブルです。これが何本も日本と海外をつないでいるため、日々大量のデータを海外とやりとりできているのです。

 ところで、光ケーブルを海底に敷く作業は大変です。水深1 km以下の浅い海底では、漁業船の底引き網や船の錨などにひっかかる危険があるので、海底に敷くのではなく埋め込みます。これは大変な作業です。また、深い海底は水深8 kmほどもあります。これほど深いところへ、狙った位置へ敷くにはものすごく高度な技術が必要です。8 kmも離れた位置をピンポイントで狙うということは、ちょうどエベレストの山頂から麓の一点を狙うようなものです(さらに、実際には船が動きながら海底ケーブルを敷くので、水深8 kmの場合、その2倍の16 kmほど離れた位置を狙うことになるのです)
 企業の素晴らしい技術によって、海外とのスムーズな通信が守られているのです。




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