美しく輝くクジャクの羽根。実はそこにも、「光の干渉」という物理学が潜んでいるのです。
クジャクの羽根は、中心に軸(羽軸)があり、そこから枝のような構造(羽枝)が何本も伸びています。そして、羽枝には幅20
μmという極めて細い小羽枝という毛がたくさん生えています。
この小羽枝の中には、長さ0.7
μm、直径0.12
μmほどの円柱状の顆粒がたくさん入っています。そして、その顆粒は格子状に並んでいるのです。
ここへ光が差し込むと、光は顆粒に当たって反射します。顆粒がいくつもあるので、いくつもの反射光が重なり合うことになります。このとき、特定の条件を満たす光だけが強めあうことで、羽根は色づいて見えるようになるのです。
このような反射は「ブラッグ反射」と言われています。ブラッグ反射では、反射光の進む方向や、格子の間隔によって強めあう色は変化します。
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