リコーダーと気柱共鳴

 筒の中に息を吹き込むと、筒の長さによって異なる高さの音が聞こえます。これは、筒の中で共鳴が起こっているからです。
 ある長さの筒の中ではいくつもの波長の音波が共鳴しますが、そのうちの1つを描くと次のようになります。






 この筒が短くなると、共鳴する音波の波長も短くなります。






 音波は、波長が短いほど高くなります。つまり、短い筒ほど息を吹き込んだときに聞こえる音が高くなるのです。
 このことは、身近なものを使って試すことができます。例えば、何本かのストローを用意し、途中で切って長さを変えます。息を吹き込んだときに、短いストローほど高い音が聞こえるのを確認できると思います(上の図と同じように共鳴させるにはストローの片側を閉じる必要がありますが、片側を閉じなくても共鳴は起こるので大丈夫です)

 ポットにお湯()を入れていくと、ポット内の水位が高くなるにつれて高い音が聞こえるようになるのも同じように説明できます。






 リコーダーにはいくつもの穴が開いていますが、穴を閉じるほど低い音が出るようになります。これは、穴を閉じることで気柱が長くなり、波長が長い(低い)音が共鳴するようになるからです。

 このように、身近なところに溢れている音の共鳴ですが、危険なこともあります。
 グラスを用意し、そのグラスでちょうど共鳴する波長(高さ)の音を近くで発生させます。音が小さいうちはただ共鳴して聞こえるだけなのですが、音を大きくしていくとグラス内で共鳴する音のエネルギーも増加していきます。そして、そのエネルギーが大きくなりすぎるとグラスが割れてしまいます!




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