多くの人が狭い空間に集まったりすると、その空間はとても暑くなります。これは、人間が常に体外へ熱を排出しているからです。
人は、つねにおよそ100
Wで放熱をしています。1
Wというのは1秒間に1
Jの熱を放出することですので、1秒間に100
Jの熱を放出しているということです。100
J
≒
100÷4.2
cal
≒
24 calですので、1秒間に放出する熱は、水1
gの温度を24℃上げることができる量ということです。
ところで、私たちは常にこれだけの放熱を行うため、エネルギーを摂取する必要があります。そのエネルギーはどこから得ているのでしょう?いろいろな形がありますが、それらは元をたどれば太陽からのエネルギーということになります。
太陽は、約3.8×1026
Wで放熱しています。桁違いの量であるのは当然ですが、実は1
kgあたりの放熱量を比較すると、太陽より人間の方が10000倍ほども大きくなります。
人間(50
kg)の場合:
100 W
÷
50 kg
=
2 W/kg
太陽(約2×1030kg)の場合
:
3.8×1026W
÷
2×1030kg
=
1.9×10―4
W/kg
このように、質量あたりの放熱量で考えると、太陽はとても省エネです。
そして、これが太陽が今まで約46億年もの間ずっと光を放ち続けてこられた理由です。
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