食べ物にはカロリーがあります。食べ過ぎはカロリーオーバーを招き、肥満の原因となってしまいます。
ところが、もしもマイナスのカロリーの食べ物があったらどうでしょう?食べれば食べるほどカロリー摂取量が減っていく、夢のような食品です。でも、そんな都合のよいものなんてあるのでしょうか?
実は、そのようなものがあります。その正体は、かき氷です。かき氷のカロリーはマイナスで、食べれば食べるだけ摂取カロリーが減少するという不思議なことが起こります。どうしてでしょう?
氷が融けて水になるときにはエネルギーが必要で、融けるときには周りからエネルギー(熱)を吸収します。これは「融解熱」と呼ばれ、1
gの氷を融かすのに必要なエネルギーは約334
J≒80
calです。
人の体温は氷より高いので、かき氷は身体の中で融けていきます。そのとき、かき氷は身体からエネルギーを奪うのです。言いかえれば、摂取した人はそれだけエネルギーを消費するということになります。
さらに、氷が融けて水になった後も温度が上昇しますので、そのときにもエネルギーを消費します。1
gの水の温度を1℃上昇させるのに1
cal≒4.2
Jが消費されます。
例えば、人が1日に摂取する約2000
kcalをかき氷を食べることで消費しようとしたら、かき氷をどのくらい食べればよいでしょう?
融解熱と温度上昇のための熱を合わせて、氷1
gあたり100
calを消費すると仮定すると、2000
kcal
=
2000000 calを消費するには2000000÷100=20000
g=20
kgの氷を摂取する必要があります。
もちろん、これほどの量を摂取するのは無理ですし、体温低下による新陳代謝の効率低下や氷にかけるシロップのカロリーのため、ダイエットにはならないでしょうが・・・
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