現在では珍しくなりましたが、昔は井戸がある家庭は珍しくなく、手動で井戸水をくみ上げていました。今回は、手動の井戸の仕組みを考えてみます。
井戸の中は、次のような構造になっています。
ピストン1とピストン2には弁がついていて、これが開いた状態だと水が通過します。
また、ピストン2の位置は固定されています。
まずは、レバーを動かしてピストン1を下げます。すると、2つのピストンの間にある水が圧縮されて圧力が高まるので、ピストン1の弁が開きます。
圧縮された水はピストン1の弁を通過して上側へ移動していき、ピストン1が下がりきったときには水はすべてピストン1の上側にあることになります。
今度は、ピストン1を引き上げるようにレバーを動かします。このときは、ピストン1の上側にある水に押されて、ピストン1の弁は閉じています。また、ピストン2は下側の水から強く押されて弁が開くので、下から上へ水が通過していきます。
このとき、ピストン1の上側にあった水が汲み出されるというわけです。
このような仕組みで、井戸を使うと地下からどんどん水をくみ上げられます。
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