(続)潜水艦の浮き沈み

 「潜水艦の浮き沈み」では、潜水艦全体の密度を調節することで、潜水艦を水中で浮き沈みさせることができると説明しました。しかし、潜水艦の密度を周りの水より小さくしても、潜水艦が浮かび上がらない状況もあるのです。それは、次のような場合です。



 

 これは、潜水艦が海底の軟らかい粘土の上に密着した状態です。このようになると、いくら潜水艦の密度が小さくなっても、浮かび上がることができません。それは、この状況では水から浮力とは逆に、海底へ押し付けられる力を受けることになるからです。

 浮力は、上面と下面の水圧差が原因となって生じます。水深が深くなるほど水圧は大きくなるので、下面で押し上げられる力の方が上面で押し下げられる力よりも大きくなり、浮力が生じるのです。





 潜水艦が海底に密着した状態では、下面で押し上げられる力が生じなくなります。しかし、上面で押し下げられる力は生じます。結果、潜水艦は浮かび上がることができなくなるのです。




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